不渡手形

不渡手形(ふわたりてがた、英:Dishonored bill)とは振り出し元がその手形の決済期限となっても支払えなくなったことを手形の不渡といい、このように支払を拒絶された手形を不渡手形といいます。
手形所持人は「受取手形」勘定から「不渡手形」勘定へと振替処理を行います。
また、手形が不渡になったことにより発生した償還請求費用なども「不渡手形」勘定に含めて処理します。

手形の不渡りを発生させてしまうと、その事実は全銀行に通達されます。そして、その不渡りから6ヶ月以内にもう一度不渡りを発生させてしまうと銀行取引停止処分となります。この処分を受けると金融機関と当座預金取引、借入が2年間できなくなります。

「不渡手形」は貸借勘定科目であり、「固定資産」に分類されます。

不渡りとなった手形は、正常営業循環から外れているため、流動資産としては表示できなく、固定資産として「投資のその他の資産」に属する不渡手形（または破産更生債権）として表示する必要があります。

「不渡手形」は消費税の対象外です。

(1)当社が保有しているA社振り出しの約束手形500,000円が不渡りとなった。償還請求費用として書類発送代1,000円を現金で支払った。

(2) (1)のA社不渡手形に関して全額を現金で回収した。また同時に、延滞利息として5,000円も現金で受領した。

(3) (1)のA社不渡手形に関して回収不能となり貸倒として処理することとなった。