繰延税金資産
概要
繰延税金資産とは
繰延税金資産(くりのべぜいきんしさん、英:Deferred tax assets)とは、税効果会計を適用した場合、会計上の利益と税法上の所得との差額で税法の所得が多い場合に使われます。
※税効果会計は、国際会計基準の導入の一環として2000年3月期決算から上場・店頭公開会社及びその連結子会社・持分法適用会社に強制適用されている会計方法です。
計上時期
税効果会計を適用したときに、計上されます。
相手勘定
主に以下のような相手勘定があります。
- 法人税等調整額
会計上の利益と税法上の所得との差額が出たとき
ほかにも多数あります。
仕訳例
(1)貸倒引当金210万円を計上したが、税務上の限度額を超える金額10万円について、効果会計を適用した(法定実効税率40%)
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
繰延税金資産 | 4万円 | 法人税等調整額 | 4万円 |
(2)車両運搬具について、税務上損金算入が認められない減価償却費150万円を計上した(法定実効税率40%)
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
繰延税金資産 | 60万円 | 法人税等調整額 | 60万円 |
類似勘定
繰延資産
税効果会計を用いて、前払いした税金がいずれ戻ってくるのは繰延税金資産ですが、繰延資産は支払を猶予してもらっているが後で支払うものです。
繰延税金負債
どちらも税効果会計を用いて会計と税法の一時的なズレを調整しますが、会計上の利益と税法上の所得との差額で会計上の利益が多い場合に使われます。