前受収益(まえうけしゅうえき、英:Deferred revenues)とは、一定の契約にしたがって継続して役務の提供を行う場合、まだ提供していない役務に対して支払いを受けた対価のことです。
決算時の調整のための特殊な科目で、決算時と翌期(再振替仕訳)に一回ずつ計上されます。
再振替仕訳とは期首において前期末の決算整理仕訳の逆仕訳を行うことです。
(1)決算において、まだ受け取っていない翌月分の家賃収入10万円を前受収益へ振り替えた
借方 | 貸方 | ||
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受取家賃 | 10万円 | 前受収益 | 10万円 |
(2)翌期になり、(1)の前受収益を振り替えた(再振替仕訳)
借方 | 貸方 | ||
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前受収益 | 10万円 | 受取家賃 | 10万円 |
(3)決算において、すでに受け取った利息10万円を前受収益に振り替えた
借方 | 貸方 | ||
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前受収益 | 10万円 | 受取利息 | 10万円 |
(4)翌期になり、(1)の前受収益を振り替えた
借方 | 貸方 | ||
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受取利息 | 10万円 | 前受収益 | 10万円 |
どちらも役務によって発生する金銭ですが、未払金は非継続的な役務提供を受けたときの未払い分です。
どちらも役務によって発生する金銭ですが、前受金はまだ受け入れていない役務に対して支払ったものです。